雑草は宝の山
みなさん、このお花を見たことありますか?
このお花、とても可愛らしくて、私は大好きです。
でも、このお花、実はとても厄介がられている植物なんです。
というのも
これは、川土手の草地。
いわゆる雑草がはびこっています。
手のひらのような葉っぱのカナムグラに、少し淡い緑の大きな葉っぱのアレチウリ。
どちらも つる植物で、あっという間にあたりを呑み込んでしまう生命力。
北米原産のアレチウリは、特に厄介な外来種として知られています。
でも
近づいて よーく見ると
いました、いました!
アレチウリの花に日本みつばちが。
このお花、実は日本みつばちの大好きなお花なんです。
ちょうど 今が満開。
日本みつばちたちがブンブン飛び交っていました。
こんなふうに
みつばちたちが蜜や花粉を集める植物を蜜源植物といいます。
日本には今、在来種の日本みつばちと、明治以降に養蜂業のために輸入された西洋みつばちがいます。
それぞれに好む花の種類も違いますが、面白いのは 西洋みつばちは同じ花の蜜を集めてくるのに対して、日本みつばちはいろんな花の蜜を集めてくるという習性の違いがあることです。前者のはちみつを単花蜜というのに対して、後者は百花蜜といいます。
よく売っているはちみつで、クローバーやレンゲなどの花の名前があるのは、みんな単花蜜。つまり西洋みつばちのものです。
日本みつばちの百花蜜は いろんな花の蜜が混ざり合った深みのある味わい。すぐ近くに置いた巣箱でも、みつばちたちが集めてくる花の蜜はそれぞれなので、はちみつは違った味になるところが、とても面白いです。
アレチウリだけではありません。
カナムグラも
そして、よく「バカ」と呼ばれてしまう、黒いトゲトゲがくっつくアメリカセンダングサも
ブタクサと勘違いされがちなセイタカアワダチソウも
抜いても抜いても生えてくるヤブガラシも
ツルのはびこる葛だって
人にとっては
とても厄介がられている雑草たちが
実は 日本みつばちたちにとっては
美味しい蜜や花粉を集めることのできる宝の山なのです。
それを知ってしまったものだから
草刈りするたびに
あ、これも
あ、
あ
と、どんどん、手が止まってしまい
困ったことになるのですが。
と、こんな目線で
あたりを見回すと
草ぼうぼうな空き地も
みつばちたちの楽園。
つる植物のはびこる川土手も
みつばちたちの楽園。
世界が違って見えてきますね。
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