増穂登り窯へ


 東京から遊びに来てくれた友人と一緒に、増穂登り窯へ行ってきました。

 増穂登り窯のまりこさんとは、去年、稲藁の鍋敷きの作り方を教えていただいたのがご縁で、以前、「みつろうらっぷ」の撮影にご協力いただいたことがあるのですが、今回は陶芸体験でお世話になりました。

 まりこさんの作る器が私はとても好きで、特に青い焼き物の数々は、小笠原の海のような深い色だったり、宇宙の星々を連想させるような神秘的な色合いだったり、イマジネーションを掻き立てられる美しさなのです。他にも素朴な色合いの落ち着いた雰囲気のお皿に、さりげなく貝殻が入っていたり。穏やかな笑顔のなかに、芯の強さを秘めているような、そんなまりこさんのお人柄が 器に表れているようです。

 電気の釜で焼かれる陶器が多い中、増穂登り窯では、最初から最後まで薪を、しかも山梨県内のアカマツやスギ、ヒノキなどの間伐材を使い、自然エネルギーだけで焼成しています。まさに環境負荷ゼロの器。そんな増穂登り窯さんの陶器と、野あそび工房の「みつろう らっぷ」とは、まさに出逢うべくして 出逢えたような気がしました。プラスティックゴミを減らし地球環境への負荷を少しでも軽減したい。私たちのそんな想いが、増穂登り窯さんの想いと重なったのです。

 増穂登り窯さんの想いを、太田さんからうかがうことができたのも大きな収穫でした。太田さんのこんな言葉が印象的でした。

「 なんでも、気づいた人がどんどん発信するしかない。そして、それが途絶えないよう後世に繋げていくことが大事。」

 自然エネルギーだけで作る陶器と
天然素材だけで作る「みつろうらっぷ」。自然の恵みから生まれ、自然に還していけるもの。自然と調和して地球環境を大事にしながら生きていくべきこれからの時代には、どちらも絶やすことなく繋いでいくべきものだということを、木立を揺らす風と透き通った小鳥の鳴き声の聞こえる工房で、しっかりと胸に刻み込んだ、心地よいひと時でした。


お昼ご飯は まりこさんの器にスープやお野菜などの体が喜ぶお料理。そして、みつろうらっぷに包んだ サンドイッチとおにぎりを。どちらもラップのおかげでしっとりです。

そして 陶芸体験。

 ひんやりと冷たい土に触れながら、無心に形をつくっていくその作業は、久しぶりの感覚でした。気持ちの赴くまま、手に任せて作っていたら、仕上がりの想像のつかない、かなり自由な仕上がりに。貝殻模様を重ねた、青い海の色のお皿ができる予定です。

 余った土で、貝殻を型に押し当てた 小さな小皿と ペンダントヘッド風な小物も作りました。


 窯入れは7月とのこと。仕上がりが今から楽しみでなりません。


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